パリ経由でベルリンに戻りました。
飛行機の中で赤ちゃん連れのコンドウさん夫婦に出会いました。
コンドウさんと言っても近藤さんではなくKohndoさん。パリ生まれ、パリ育ちのミュージシャンです。Kohndoという名前はコンドウさんの両親の母国、ベニンのもの。奥さんはアルジェリア生まれのパリジャンヌ。母親はシリア出身、父親はフランス出身です。娘さんは7ヶ月、クリクリのキュートな赤毛が元気いっぱいです。
たまたま目的地が道場の近くだったので、空港から一緒のタクシーに乗りました。
料金は半分にしよう、といったのに全部払ってくれました。
「そのかわり今度逢う時はカフェをご馳走してくれたまえよ」
と粋な一言を添えて。
と粋な一言を添えて。
翌々日、道場に抹茶と手作りクッキーでお迎えして色々な話を聞かせてもらいました。
ベニンは昔フランスの植民地で、港からたくさんの奴隷が外国へ連れていかれたそうです。サラリと話してくれましたが、心の中のどこかを指で押されているようでした。
少なくとも日本の友人には
「誰かが自分たちの国にやってきて、無理矢理奴隷として連れていかれた」
という人を聞いたことがありません。でもそんな悲しい事実は世界中にたくさんあるのです。
「誰かが自分たちの国にやってきて、無理矢理奴隷として連れていかれた」
という人を聞いたことがありません。でもそんな悲しい事実は世界中にたくさんあるのです。
なぜコンドウさんが音楽の道に進んだのかという話をしていたらこんな言葉がでてきました。
I never chose the way, the way chose me.
あぁ、やっぱりそういう感覚でいるんだなぁと。
これにしたがいもてゆくとき、引力のように出会う人々。
2012年の今、偶然この家族とお茶を飲んでいることをとても幸せに思いました。
この感覚をみんなが共有していけば、夢物語ではありません。
ちょっと昔なら難しかったかもしれない。
でも、今なら、きっとでる。
畳の上で仲良く遊ぶ二人の〇歳児。
ベニンのおじいちゃん、シリアのおばあちゃん、フランスのおじいちゃん、おばあちゃん。
日本のおじいちゃん、おばあちゃん、アメリカのおじいちゃん、おばあちゃん。
先人達が歩いてきたこの道のむこうで、おじいちゃん、おばあちゃん達が心から望んでいることはなんでしょう?
戦争すること?
植民地をつくること?
武器を売って戦火を絶やさないこと?
怖いときも不安なときもあります。
でもマクロの中にあるミクロをすとーーーんと観ずれば
もう、自ずから歩む道が開けてくるよね。
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