雲水喫茶の日替りマスター!!

不思議な協定

東日本大震災から二年が経ちました。
週末に日本政府の首相である安倍晋三さんが首相官邸で記者会見をし、TPPについて「交渉に参加する決断をした」と正式に表明したことを知りました。

TPPに参加することについて、私の身近な友達は反対している人が多いようです。

th_IMG_0200.jpgのサムネール画像
(写真:天龍寺の台所にある、真剣なようで、どことなくコミカルな但し書き)

私自身はといえば、恥ずかしながらTPPについて詳しくなく、何が起きているのかはよくわかりません。もしかしたら誰かに話が聞けるかも知れないと、官邸前に足を運んでみましたが警備の警察官の人達ばかりでした。一体彼らは誰から何を守っているのでしょうか。機会があれば阿部さんや「TPPの交渉」というものを実際にやっている人にお話を伺ってみたいのですが、お会いしたことはありません。

th_IMG_0296.jpgのサムネール画像

最近は何かよくわからないことにぶつかったら、坐禅をします。
そもそも、と散歩をしてみます。
そうするとよくわからない不可解なことにたくさん気がつきます。





例えばお金。

普段私はユーロという紙幣を使っていますが
日本では「日本銀行券」と書かれた紙幣を使っています。
この紙幣をたくさん渡せば、東京では突然訪れたレストランでも美味しい食べ物を振る舞ってくれます。

とても不可解です。



なぜでしょう?



元々紙幣は貴金属の金(キン)、つまり「ゴールド」を交換する手間を省くために銀行家が発行してくれた「交換券」です。

私が「ゴールド」を「日本銀行」に預けているなら、その「交換券」をレストランに渡して食事をすることも納得がいきます。レストランは私の変わりにその交換券で「日本銀行」から「ゴールド」をもらえばいいからです。

そう、こんな具合に。



「美味しいご飯、ごちそうさま!実は今、旅行中で金(キン)持ってないんです。手間かけちゃうけれどその券、日本銀行に持ってって替えといてもらえますか?」

レストランの人
「しょうがないね、お客さん。ま、日本銀行は近所だから問題ない。後で交換しとくよ。好い週末を!」

実に円滑です。





でも実際はどうでしょうか。
私は「日本銀行」という銀行を訪れたことがありません。
そこで働いている知り合いもいません。
当然金(キン)どころか、ビタ一文日本銀行には預けたことがありません。
なのになぜ、日本銀行は私に「日本銀行券」を使わせてくれるのでしょうか?
レストランの人は知っているのでしょうか?
知らないとしたらなぜ、正体不明の「日本銀行券」で見ず知らずの人に食事を振る舞うのでしょう。




みなさんは知っていますか?




今持っているそのお金。誰がプリントしていて、どうやってその流通を調整しているのですか?ゴールドでないなら、一体何と引き換えにその便利な機能を使わせてくれているのでしょうか?

私にはわかりません。なのになぜか当然のように使っています。実に不可解。



そんなことを考えながら澄んだ風が流れる目黒川に沿って歩いているとあるものに出会いました。

「君はよくまあ毎年、間違えもせずにやってくるね。でもなんだかその気持ち、僕にもわかる気がするな」

とってもあったかい気持ちになりました。

th_IMG_0127.jpgのサムネール画像

2013/03/18  by

コメントする