室町時代の臨済宗のお坊さん、トンチのアニメで有名な一休さんは正月にどくろをかついで街を歩いてこういったそうです。
「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」
なぜこんなことを言ったのでしょうか?
室町時代は農工業の技術向上により経済が繁栄した反面、没落する民衆も多く紛争がたくさんあったと聞いています。
ただでさえ困難を極める時代に人々を絶望させ、生きる力を失わせようとしていたのでしょうか。
平成二十五年も、いろいろなことがありました。勿論絶望したくなるようなことも。
メルトダウンして手がつけられない原発、国際社会で孤立し暴走する政府(ドイツの報道を聞く限りそう感じずにはいられません)、政治経済の乱れ、健康で文化的な生活への不安・・・
忘れたくなるような事ばかりで数え上げればきりがありません。
そんなとき、私は師匠から教わった「両忘」という仏教の言葉を思い出します。
忘れたくなるようなことは忘れてしまえ!
ホッと一息つけちゃえる。
ただし「両望」ではなく「両忘」。
私は日和見主義なので、いつも自分にとって都合のいいことだけは忘れて、虫のいい望みだけは持とうとするクセがあります。
両とは、忘とは。
いい事があってもわるい事があっても、過去や未来にどんなことがあっても、私達は今、生きている。
鬼に笑われぬように、この瞬間を精一杯生きていきたいと思います。
あ、もうこんな時間、でかけなきゃ!
あ、もうこんな時間、でかけなきゃ!
みなさまの今日が好い一日となりますように・・・
星覚九拝
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