欧州を旅している妻の友人が二人、三日間ベルリンのアパートに遊びに来てくれた。つきあって三年。ともに来春から社会人になるという。
何の因果か、実家がお寺であるという女の子。
大学ではロボット研究、春からはキー局に内定しているという男の子。
円熟したチームワーク。今にも結婚しそうな仲睦まじい二人に「是非坊さんになるといい」などとヤボなことを口走ってはいけない。その方面の話題はさけようとしたつもりだ。でも、どうしてもそうなる。
「おじいちゃんは80歳を越えても毎日元気にお経をあげてるんですよ!」
「そうなんだ!そうだよね、会社なんていつ潰れるかわからないし、お坊さんはいいよね。一生現役」
きっと素敵なお寺で育ったんだろうな。嬉しそうに話す女の子の顔色も伺いながら、言葉を選んで慎重に彼にアプローチ。
「ハゲても安心だよ」
これは効いたか。ベルリン坊主の頭頂をちらりと眺めて納得した表情を見せる彼。まんざらでもなさそうだ。
そいうえば話は飛ぶけれど先週のある晩。もうすぐ三歳になる息子が、初めて「坐禅する」と言い出した。促したりするようなことは全くなかったので、ただただ驚き。ほんの短い間だけれど並んで坐るひととき。隣位問訊、対座問訊、法界定印まで一生懸命真似る姿に感激を抑えることは難しかった。
出家とは、家とは、なんだろうか。
日本のお坊さん達が受け継いで来たやり方なら、今なら、日本人全員が、いや、この星に住む人たち全員が「出家」したって何も悪いことはないと思う。
何がきっかけで仏道に出会うかはわからないけれど、とにかくみんな幸せに生きてほしい。そんなことを考えていたら空の色が変わってきた。もう起きる時間だ。布団に入ったら絶対に出られない自信があったので、玄関に畳を敷いて寝袋で休むことにした。僧堂の柏布団みたい。
うん、まんざらでもない。
今週も好い日々となりますように!
祈諸縁吉祥福壽無量
星覚九拝
星覚さま
こんばんは!
まだ天龍寺の摂心などには参加していませんが、この前、横浜の参禅会に参加してきました。
久しぶりに お会いする笹川老師、さらに、聖雲さんと崇臣さんにも再会!大感激でした!!
笹川老師からは、仕事を辞めて福井に来なさいなどと勧められ、
時々「今すぐは無理だけど、いずれは、それもいいかなあ」と思っていた矢先、このブログを拝見し、笑ってしまいました。
ここ一ヶ月、やっと朝晩、朝昼30分位座る習慣が出来ましたが、息子さんは3歳でもう座りはじめたのですね!
素晴らしい!さすが星覚さんのお子さんです!これからも楽しみですね!
星覚さんも、好い一週間を!
吉田妙子拝。
妙子さま こんばんは!コメントありがとうございます。横浜の参禅会おかげさまで大変盛況だったようですね。是非是非、この勢いで福井に住んでみて下さい、好い日々を〜!
星覚九拝