雲水喫茶の日替りマスター!!

必要な時に必要な人に出会える

寒くなってきました。今日も雲水喫茶に来て頂きありがとうございます。

今日は朝の坐禅が終わった後しばらくサザンクラスでコーヒーを飲んでいましたが、思い立って宏樹さんに電話し、麻布の長谷寺まで歩いて会いにいきました。

宏樹さんは僕の最も尊敬する雲水の一人です。自分には厳しく他人には優しい、本当に素敵な和尚です。何年修行しても常に今を大切に一日を大切に初心を想って行じている最高にかっこいいあこがれの先輩です。永平寺を降りた後泉岳寺で修行、しばらく故郷島根のお寺にいましたが、そんな宏樹さんを老師達がほっておくはずはありません。先月から再び長谷寺の監院老師の侍者として戻ってきました。

大本山永平寺別院の長谷寺は明日からの御正忌の準備で大忙し。
都心で修行する雲水達が布団運び作務をしており、法堂に布団を運び込んでいました。
永平寺で全く同じ様に布団を大量に運んだ思い出が蘇ります。
普段よりはやく3時前には叩き起こされ、法堂まで猛ダッシュ。少しでも遅れたら連帯責任で命がありません。

宏樹さんは本当に忙しい中こっそり抜け出して本堂と坐禅堂を案内してくれて観音堂で話を聞いてくれました。そして古本で悪いのだけれど・・・といって自分の愛読書である「沢木興道 生きる力としてのZen」を封筒に入れて手渡してくれました。

その本は数年前に一度よんだのですが、今、まさに心に響く言葉が一ページに二百回くらいでてきます。

「これ、これこれ!」

と最後まで読んじゃうのがもったいなくなる始末。ひとことひとことが胸を打つ。

宏樹さんは
「独りで坐禅をすることはほんとうに難しい。未だになまけてしまう。みんなと一緒に坐禅できるからこそ続けることができる。ありがたい」
といっていました。

人一倍自分に厳しい彼がそういうのです。
短い時間でしたがお互いに近況を話日々精進することを約束し、またそれぞれの道場に戻りました。

その後は、近くにある福井のアンテナショップにぶらりとたちより永平寺の観光案内を見物し、せんとくんの青山美術に遊びにいきました。
尚美さん、千絵ちゃんと偶然真平さんもいました。尚美さんが一昨日奈良でやったパフォーマンスを録画していたらしく、見せてくれました。

さらに今度は地下鉄に乗って泉岳寺にお参りに行きました。
吉良さんの首を返しにいった石獅、一呑和尚がもらったという「首の領収書」に四十七士の歴史とのつながりを感じました。

明日は日経アソシエの取材の方が朝の坐禅にきてくれるそうでちょっと緊張しています。明後日は映画、47RONINのオーディションで久しぶりに陽子さんに会いにいきます。

なんだかそわそわしてしまいます。

独りではほんとうに何もできませんが、必要な時に必要な人がそっと力を貸してくれ、助けてくれる。そんな連続でなんとか今までやってこれてます。おそらくこれからもそうでしょう。

一日一日自分ができることを精一杯まっすぐやるしかない。
宏樹さんに頂いた本からの引用でおわりたいと想います。

「自分には自分のすべきことがある。今日は今日のすべきことがある。一時も止まっていない今ここに目を開けば、これはこれで完全、今日は今日で完全」

「私はこの歳になっても坐禅はいつでも初心である。坐禅に慣れてしまったらそれはウソの坐禅になってしまう。慣れた坐禅はクソの役にも立たん。いつでも真新しの坐禅をせねばならぬ。だから初発心のときが一番よい。慣れっこになったのを熟練したと思ってはならぬ」

いつもありがとうございます。
どうぞよろしゅう

星覚九拝


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2010/10/26  by

コメント(4)

素敵な先輩ですね。文章からも優しさが伝わってきました。
そんな関係を築けるのはいいですね★

キラキラしてますね。星覚さん♪
 

こんばんは。
先月、坐禅にお邪魔した者です。
あの時はありがとうございました。いい経験でした。

先輩雲水さんから頂いたという本、買いました(笑)。
雲水さんがグッとくるのだからいい本なんだろう、と思って。
紹介ありがとうございました。

読んでると、、、「叱られてる気分」です(~_~;)

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