雲水喫茶の日替りマスター!!

What brings us closer together

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あけましておめでとうございます。
今日も雲水喫茶に来て下さりありがとうございます。
随分前に日本では新年を迎えていますね。大晦日は夜更かしをした人も多かったのではないでしょうか?

日本では毎年除夜の鐘を聞きながらお茶を点て、年越しソバで静かに新年を迎えていましたが、ここベルリンは昼間のようなドンチャン騒ぎです。
夕方に日本で正月を迎えた家族とSkypeをしてから、世界中の人達の喜びのバトンを経て、ようやく新年がやってきたのだなと感慨深い想いとともに
こうやって花火のように咲き、散っていくことが何故美しいのか、考えました。



いま、ここにしかない、この瞬間を誰かと共有したい。



これに尽きるのではないでしょうか。

一緒にいるだけではなく、想いを共有できるからこそ、はかなく、しがみつきたくなるほど愛おしい。
海外で年を越すのは物心ついてからは初めてですが、こんなにも日本が恋しくなるとは思いませんでした。



「誰もが他人の不幸せではなく互いの幸せによって生きていたいと思っています。
憎んだり批難したりしたくないし、できれば力になりたい。
隣の人が泣いていたら悲しいし、できれば一緒になって喜びたい。
そしてこの星はみんながそうやって生きるだけの豊かさに恵まれています」



大晦日に偶然チャップリンに出会いました。
映画「独裁者」のラストシーンのACTINGが心に深く響きました。

なんだ、簡単なことじゃないか!みんなでやってみようよ!

そんな声が聞こえてきました。
龍がささやいた言葉かも知れません。

そりゃ龍なら簡単かもしれないけど、長い間、偉大な先輩達でも達成しきれなかったじゃないか!
無理に決まってる・・・
生活があるから・・・
社会のシステムが・・・
色んな声が浮かんできます。

でも、安心して一歩を踏み出しましょう。
遥かに遠い空の下でも世界中の人々が想いを共有できる2012年。
根拠は何もないけど大丈夫。
今まで誰もできなかったんです、失敗を恐れることは何もありません。

最後に、僕の大好きな禅語を紹介して新年最初のマスターとしたいと思います。

「百尺竿頭進一歩」

苦労して登った長い竹竿のテッペンから、手を離してさらに歩みをすすめること。
極めて無謀な悟りの一歩です。迷ったときはいつもこの言葉に勇気をもらっています。

「どうしたらいいのか、だれもわからない」
そんな今だからこそ、小さな一歩で世界はよい方向へ向かうはず。
雲水喫茶のご縁が少しでもみんなの一歩につながったらいいな

心からそう願って、Parolibreを聞きながら・・・

と締めくくろうとしたら、下の通りを救急車が通り過ぎ、
その間に次の曲が流れてきました。Sigur RósのAll Alright。
時はいつでも流れていきます。みなさんどうかお身体に気をつけて・・・
今年もよい一年になりますように!

星覚九拝







ーーー以下、リンクですーーー

1940年に上映された「独裁者」の中で、ヒットラーのダブルの床屋が兵士たちの前で演説するシーン。 チャーリー・チップリン自身によって書かれたスピーチで、史上でもっとも感動的なスピーチとも言われ、各国の言葉に訳され、世界中に広められています。
 
スクリプト&和訳 → http://ameblo.jp/yayat28/entry-11086551854.html

2012/01/01  by

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