お坊さんは「お気持ちで結構です」とよくいうけれどもあれはなかなか厳しい一言です。
全ての物の値段が「お気持ちで結構です」になったら大変です。
なぜならよく考えてお金を使わざるをえないからです。
「お気持ち」システムが厳しいのは、いくらお金を払えばいいかわかないからではありません。
自分が社会の中で何をするべきなのかを考えさせられる仕組みだからです。
それは手伝いかもしれない、笑顔かもしれない、パンやお米、手紙かもしれない。他人へかける優しい言葉かもしれない。
あなたにしかできないあなたのお気持ちを毎回要求しているのですからお坊さんは贅沢です。
「私が生きていられるのは、あなたや、あなたのまわりの社会、それをつつみこむ環境のおかげです。それらが幸せに存続していくために、あなたは何ができますか?あなたの行動はどんな影響を与えますか?よく、考えてみて下さい」
そんなお坊さんのメッセージが込められています。
そしてそのメッセージは当然お坊さんにも返ってきます。
そうやってもらったお気持ちは、考えなしには使えないのです。
僕は日本にいる多くの人からの「お気持ち」で生活しています。
ベルリンの人達からの「お気持ち」を頂く時に、拙い言葉でこのことを毎回一生懸命説明するのですがそれがうまく伝わった時には本当に嬉しいのです。相手もすごく嬉しそうな顔をしてくれます。
きっとこれからの世界は何かをする度にそんな喜びが交換されるようになるのでしょう。
ここをいい星にしよう
星覚九拝
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