お医者さんとお坊さん

「ブラックジャックによろしく」という漫画を一気に全巻読みました。昨年秋に作者の佐藤秀峰さんが「二次利用の自由化」をした作品で、いつでもどこでも誰でも読めてしまいます。

一巻だけ試しに、と思ってダウンロードしたらあまりに面白くてとまりません。医療と組織の理想、矛盾、本質にぶつかりながらも純粋な想いで歩み続ける主人公の研修医。その姿から佐藤さんの情熱が伝わってきます。

お医者さんはすごいな、と思いました。

お坊さんは比較的「生死」に近い立場かもしれないけど、その判断がこれほど他人の生命に直に影響を与えることはないからです。

そう、一瞬、思いました。

でも、待てよ。と。

本当にそうなのかな？

たしかに「人間の生命」に大きく影響を与えることは少ないかもしれません。

でも、生命は人間だけのものではありません。

たしかに「自分が直接」とか「ただちに影響」とかは少ないかもしれません。

でも、多くの生命に毎日毎日影響を与えています。

お医者さんだけじゃありません。僕もそう、誰もがそう。

事実は漫画よりもドラマティックです。

できるだけ、無視したい。