雲水喫茶の日替りマスター!!

しまった!シイタケとシアワセ

一昨日ある人からある相談を受けました。
その人には大好きな人がいます。
しかしその大好きな人はその人と連絡をとりたくない。電話もメールも絶対にしたくない。
そういって弁護士を通じて話をしているそうです。

想いを伝えたいのに、全く拒否される。
私にもたくさん経験があります。これは本当につらいです。

人ではありませんが、私は20年間あるものを全く拒否していました。

それはシイタケです。
嫌いなものはおおよそこの世にありませんでしたがシイタケだけは子供のときからずっと食べられませんでした。
料理にシイタケが登場してくる度に、一つ一つ丁寧に取り除き
ロールキャベツに入っているみじん切りにされた小さな粒でさえ口に入れることができないほど。
なぜかわかりませんがシイタケの全てが嫌いでした。
シイタケなどというものは金輪際口にしないと誓ったほどです。


ところがそんな私が考えを改めざるをえない時が来ました。
大学を卒業してお寺で修行生活をすることになったのです。

「しまった!」

最初に僧堂飯台でシイタケを目にした時すでにおそし。
お寺ではシイタケを大量に使います。
出汁にして、煮物にして、炒め物にして、毎日シイタケ三昧。
しかも丸ごとゴロゴロ出てきてまるでシイタケのカーニバルです。
この恐怖が想像して頂けるでしょうか。
しかしながらそれを上回るあまりの空腹と恐ろしい古参和尚の睨目の手前、呑み込む他ありません。

「なむさん!」

とごっくりやっていました。
不思議なもので毎日そうやっているとだんだんとあんなに嫌いだったシイタケが食べられるようになり
終いにはシイタケが大好きになりその香りに幸せを感じるようにさえなりました。

シアワセは、為合わせる(ものごとを互いにする)が語源で、もともと「巡り合わせの状況」を表す言葉だったといいます。


あんなに嫌いだったシイタケが食べられるようになったのは、シイタケが変わったのか、私が変わったのか、為合わせが変わったのか・・・そんなことを考えました。

今週もシアワセな日々となりますように・・・!

星覚九拝

th_th_IMG_4036.jpg

2013/06/23  by

コメント(2)

シイタケを飲み込む様子を想像して吹き出してしまいました。(笑)
自分は未だに牡蠣が食べられません。
あの内臓のような見た目が何ともグロテスクに見えて受け付けません・・・。噛むと緑色の液体がでてきそうで。
もし毎日が牡蠣のオンパレードだったら底知れぬ恐怖だと思います。
星覚さんの当時の心中、お察しいたします・・。

コメントする