雲水御用達!用語集

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木版とは修行道場の山門に掲げられている厚い木の板のことをいう。
木槌がぶらさがっていてこれで叩くと、澄んだ音が響く。

毎朝修行僧は振鈴という鐘の音で目覚めた後、最初にこの木版の音を聞いて顔を洗う。
生きていることの有り難さを感じ、今できることを精一杯やろうと心を新たにするのだ。
(iPhoneアプリ「雲堂」でも坐禅準備の時に鳴る音だ)

そこには
生死事大(しょうじじだい)無常迅速(むじょうじんそく)各宜醒覚(かくぎせいかく)慎勿放逸(しんもつほういつ)
と書かれている。生死は誰もがむきあう大問題、目を覚まして精進したい。

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三人よれば文殊の知恵、という諺で有名な文殊菩薩さまはお釈迦さまの智慧の化身とされており、僧堂の中央におかれることが多い。

僧堂では聖僧さまと呼ばれることもあり、聖僧さまに仕える侍聖という特別な配役もある。

文殊菩薩さまにお供えする仏菜は「僧堂聖僧仏菜」と呼ばれ、一年目は大庫院からこれを運ぶ際「僧堂聖僧仏菜、擎盤よろしゅう!」と大声で叫ばなければならない。

そのいいにくさは「バスガスバクハツ」に勝るとも劣らない。
緊張の中かんでしまう一年目雲水が続出する永平寺最大の難所の一つといえよう。



壁に向かうこと。曹洞宗の坐禅は面壁といって壁に向かって坐る。
暫到の時は順番を待って立っている時も「メンペキしていなさい」といわれ壁に向かって叉手をして立っていたものだ。


「面壁九年」といえば日本でも有名な達磨大師が洞窟の中で壁に向かって九年間ただ坐禅しつづけたという逸話がある。
もともと曹洞宗の坐禅で壁に向かって坐ることをいう。

ダルマさんで有名な達磨大師が洞穴の中で九年間壁に向かって坐り続けたという「面壁九年」の逸話が有名。

転じて壁に向かって立つことを面壁ともいう。特に恐ろしい古参和尚さんが一年目オッサンを指導する時などに一列に並べ、面壁させることが多い。公務点検も面壁、合掌正座で行われる。
公務中があける前に寮長さんがその寮舎の公務を覚えているかを新しく転役して来たオッサンに課す点検。面壁して合掌正座で行われる。

この点検に受からないとひたすら公務中が続くことになる。そしてこの公務点検が受かるかどうかは完全に寮長さん次第。中には三ヶ月間も公務中で二時間前起きをしたオッサンや、点検の最後に般若心経を絶叫しなんとか点検に受かった「魂の般若心経オッサン」など逸話には事欠かない。


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