簡単にいうと「ごめんなさい」をする儀式。
永平寺では室内看経(しつないかんぎん)といって、朝の法堂でのおつとめの後自寮に戻り、それぞれのご先祖さまに向かってお経を挙げるがその時に唱えるのがこの懺悔文である。
ちなみに「謝る」と「感謝」は同じ漢字が使われている。
お坊さんは清く正しい存在だと想われがちだが、普通の人以上に悪いこともする。
だからこそ永平寺では毎日の「ごめんなさい」を忘れないのである。
【原文】
我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)
皆由無始貪瞋癡(かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)
【和文】
我れ昔より造れる諸(もろもろ)の悪業は、
みな無始の貪・瞋・癡に由りて
身と口と意(こころ)従りの生みものなり
一切、我れ今懺悔したてまつる。
【意訳】
私がしてしまったあらゆる悪い行いは、
すべて始まりのない、欲、怒り、愚かさによって
身体、口、心から生じてしまったものです。
私はすべてを、今、ここで懺悔します。
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