積もるほど雪が降ると聞いて、
寝ずに日の出前から近くの山に登りに行きました。
夜中のうちに積もっていたのでいつもと違う白い景色(まだ真っ暗)
白い雪でいつもより明るくも感じるし、歩く音も違う。
シャッターを切る音が変わるのがまた面白い。
湿度を含んでふくよかな音なのだけど、雪が舞いだすと雪が音を吸って
余韻が変わる。
その音の変化でこちらの気持ちも変わってまた違う写真が生まれます。
誰もいない頂上で一人で初雪味わってまいりました。
富士山も頭をちょこっとだけ出してくれました。
自然の美しさには勝てません。
(C) Yu Nozaki
先日、多くの人達とともに読経をしていたら雪が舞い降りてきて、昨年の大雪のことを思い出しました。その時にはベルリンで初雪を迎えるとは夢にも思っていませんでした。
山の頂上から見た山の目が覚めるような美しさは、なんだか海を見ているみたいです。
積もるほど雪が降る、とニュースで聞いた人は多かったと思いますが、日の出前から一人で山に登った人が日本でいったいどれくらいいたのでしょうか?
それをやってしまう男が写真家、野崎悠なのかもしれません。
シャッターを切る音の変化がわかる程の静けさは、場所が持つそれに加えて心の静けさが創りだしているのでしょう。そんな光景に出会った時は普段とは違う想いが浮かび上がってきそうですね。