写真家 野崎悠の「悠悠自適」

カメラを通したら見えるもの

普通に見ていると何も感じないのに
ファインダーを覗いて写真にしたら見えたり感じたりすることがあるんです。

ズームで顔の表情をよく見るからとかではなく、
撮影する時にファインダー越しに見ていると見えてきちゃう。

「とても調子が悪そうだな」

「笑顔だけど嫌なことが最近あったんだな」

「この人あの人のことが好きだ」

「何かハプニング起こすつもりだ」

とか色々なんですけどわかることがあるんです。

先日も何度か撮影したことある知り合いの方を撮影しようとしたら
明らかに調子が悪いのがわかる。
その次の週その方が入院されたときいてびっくり。
同じ場所にいた他の方は全然気がつかなかったみたいです体調悪いこと。


自分でもおもしろいなー不思議だなーと思います。
でも本当にわかるし写っちゃうんです。

ただ、撮っている最中にそんなことイチイチ頭に巡らせているかというとそういうことはなく、
無意識に出てきてはいるけれど特に意識を向けてはいない感じです。
なので自分でも意識的に「この人撮っているとき何感じてたかな?」と思い返さないと出てこないようなことです。

撮影していてあまりに意識の中にその感覚(調子悪そうとかいいことあったんだなと感じること)
があったときは自分の日記に書き残していたりします。
それがその後当たっていたりすると自分でも驚きます。

いつも見ている景色や友達もファインダー越しにみると
ぜーんぜん違うみえちゃう不思議。とてもおもしろいです♪


写真は特に相手を見てそこに自分のパワーというか意識を
これでもか!!というぐらい向けてますから余計に感じるんだと思うのですが、
写真に限らず自分が得意な分野に相手を入れてみると
同じように見えたりわかったりするんじゃないだろうかと思ったりします。

星覚さんならば会って話しているだけでは感じなかったけれど、
その人の座禅を見ることで意識や状態を感じる。
accoさんならばヨガで。淳生さんならダンス。

ご本人たちに聞いてみたわけではないのでわかりませんが、
私だけの現象じゃなく他の方も感じている事じゃないかと。



もう一つ最近思うこと。

「無意識に意識出来たときに良い写真が撮れる」

そんな気がしているんですがこのお話はまた次回。

2010/09/07

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