良岳さんと行って以来。夏を越した草木は力強くうっとおしいほどのエネルギーを発している。香りが初夏のやさしいものとは違い存在感のあるものだ。

夏をこして少しは自分もそうなれたろうかと思いながらババシャツ一枚（下はサムエ）に地下足袋でダムまわりを二周した。

今日明日と他出から帰ってくるものが最も多いUターンラッシュで永平寺も通常通りのリズムに戻る。

イッシュウカンしゃばに行ってきた者達は皆驚くほど肌のツヤがよくなっている。夜は七時から視聴覚講習で猊下と壇ふみさんの対談を見た。

「三昧」なりきること、ひたること。誠を知っていても実行しなければそれはただの観念。マネでもいい　一日マネしただけなら一日のマネ、二日のマネなら二日のマネ、一ヶ月のマネしたら一ヶ月のマネ。でも一生マネしたらホンマもんや。まっすぐがいい。まっすぐに決められたことをやる。いいことをいってたなぁ。この手紙もまっすぐ坐して書いてみた。

すぐ傾いた。

あとがき

猊下の有名な「真似をする話」は俳優活動にそのまんま当てはまる。絶対的な基準がない俳優の世界は本当に心から真実を実行してるか不安になる。

とにかく信じて一瞬一瞬、疑わないで真似してみて、よくわからなくても真似してみて、で、一生真似したら真似がホンマもんや。ありがたい言葉だなぁ。